Convento de San José
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修道生活の規律遵守

ドミニコは、本会を創立すると共に、目的及び全うさせる要素を定めました。その中には修道規律遵守がふくまれています。会憲によりますと、本会における規律遵守とは、わたし達がキリストにより近く倣い、使徒職をより有効的に実現するため、ドミニコ会的生活様式をととのえることを云います。

つまり、本会における規律遵守とは、ドミニコによって教会の伝統の中から収集され、又彼自身新たに定めたものなど、各世紀における習慣や伝統が集められました。一般的規則や細かい規律のすべては本会の宝物であり、大切にしなくてはなりません。「修道会規律の遵守の中にドミニコ会的生活を構成し、それらを規律によって規制するすべての要素が含まれている。」と会憲はのべています。ドミニコ会的生活と霊性を構成するものとは、共同生活、典礼参加、個人的祈り、誓願の遂行、勉学及び使徒職が主な優れた要素であると共に、本会の主な規律遵守です。これらを実行するために勇気が必要とされます。確かにこれらを一生涯守り続けるのは大変なことですが、努力をすればする程、本会の召し出しが完成されるのです。

ところで本会は、会員の弱さを補うために定めた規則により導いてくれるのです。例えば、禁域、沈黙、修道服、苦業、又種々な信心(イエズスの御名、聖マリア、個人的祈りなど)のすすめに従えば従う程、規律遵守を実行することになります。

本会の目的につながる要素はすべて規律の遵守によって捧げものとなり、功徳となるのです。誓願宣立の時、自分の意志を捨て、「聖アウグスチヌスの戒律」とドミニコ会の会憲に従う約束をしますが、これによって、会員の生活は神への供え物となり、規律遵守はドミニコ会的生活を整え、すばらしい力、神との一致に至ることができ、上からの力、努力によってその厳しい奉献的な捧げものを全うすることができるのです。修道生活の使徒的召命は、イエズスがすべてを自発的に神に捧げたように、本会の兄弟姉妹に対して自分を捨て、キリストの十字架の苦しみを心と体に帯びて、自他のために復活の栄光を勝ち得るようにと求めているのです。

各修道者はすすんで定められた様々な規則に補われた規律遵守を通して、これらのすべてを捧げ、自由な人として自由な心をもって修道生活をなし、み言葉の宣言に励むのです。従って本会の固有の規則は在籍のもとに義務づけることを、欲するものではありません。それは兄弟姉妹が律法のもとに奴隷としてではなく、恩寵の中にある自由な人として、規律の遵守がなされるためです。これこそ本会の霊性の大きな特徴であり、色づけるものです。

最後に教皇ヨハネ二十三世が、トマス・アクィナスの列聖式の記念日に言われた言葉を思いおこしてみましょう。「もし誰か一人の修道者が生涯に亘って、その会のすべての規律を完全に遵守したと証明されるなら、私はこの修道者の列聖調査をしないで列聖しよう。」この言葉は確かに大袈裟です。何故なら、修道規律をすべて完全に遵守する修道者は居ないでしょうから。しかし、もし居たとしたら・・・ということであって、このことは教会が修道規則遵守ということを、どれ程重要視しているかが充分おわかりになれることと思います。

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